6月24日は全世界的にUFOの日なので『イリヤの空、UFOの夏』を読もう

6月24日は全世界的にUFOの日なので『イリヤの空、UFOの夏』を読もう

「さて両特派員。本日すなわち六月二十四日は何の日か知っているかね?」

 二人は再び顔を見合わせる。晶穂は「なによあれ、なんか変なもの食べたの?」という目つきで浅羽を見るが、浅羽は「知らないよそんなの」と首を振る。しかたなく、晶穂は「木曜日でしょ?」と自信なさげに答え、浅羽はヤマカンで「トイレットペーパーの日」と答えた。

「違う」

 そして水前寺は、おごそかに正解を口にする。

「六月二十四日は、全世界的に、UFOの日だ」

秋山瑞人著『イリヤの空、UFOの夏』より引用
この記事を書いた人

<最効率のハンター>隼人

名古屋OJA ベビースター 隼人

名古屋OJAのカードゲーム部門「名古屋OJA ベビースター」リーダー。

プロのゲームは、Shadowverse(シャドウバース)。

29歳にして、カードゲーム歴21年のベテランプレイヤー。

愛知県安城市 ケンサチeフェス実行委員長

目次

6月24日は全世界的にUFOの日

隼人

こんにちは。名古屋OJA ベビースターの隼人です。

みなさんいかがお過ごしでしょうか。私はすこし感傷的な気分です。

なぜなら、今日が6月24日だからです。

引用にもある通り、6月24日は言わずと知れたUFOの日です。

1947年6月24日にアメリカの実業家が空飛ぶ円盤を目撃したことに由来するそうですが、今日お伝えしたいのはUFOの話ではありません。

2000年代初頭に生まれたライトノベル作品『イリヤの空、UFOの夏』を読んでほしいということだけをお伝えしたく筆を執りました。

1994年生まれの私にとっては、『イリヤの空、UFOの夏』は少しだけ上の世代の作品です。

私とライトノベルとの出会いは中学校入学後に観たアニメ版の『涼宮ハルヒの憂鬱』でした。

以来同級生から鎌池和馬著『とある魔術の禁書目録』や橋本紡著『半分の月がのぼる空』を借りたり、囲碁将棋部の部室で先輩が置いて行ったおかゆまさき著『撲殺天使ドクロちゃん』を読んだりしていました。

ただ、自分でライトノベルを買うということは当時は全くできませんでした。

隼人

理由はいくつか挙げられます。

  • 活字を読むのも好きでしたが、アニメを観る方がもっと好きだったということ。
  • 僅かな自由に使えるお金をカードゲームに使ってしまっていたこと。
  • 親に見られたくないものを隠せるような場所が物理的になかったこと。

このあたりが大きかったように思います。

自分で買わないので、読むライトノベルは人が「貸してやるから読んで来い」と渡してくれるものが中心でした。

面白い作品を勧めてくれた友人には感謝しています。

ただ、その友人も私と同じ学年なので、世代ではない『イリヤの空、UFOの夏』は読んでいなかったのでしょう。

私はこの名作に出会わないまま中学高校を卒業してしまいました。

もし自分が浅羽と同じくらいの歳の時にこの作品を読んでいたらどんな感想を持ったのでしょうか。

もしかしたら進路希望にCIAと書いてみたり「無銭飲食列伝」にチャレンジしようとしたりしていたかもしれませんし、逆にたくさんあるボーイミーツガール作品の一つ程度に思ったのかもしれません。

実際に私が『イリヤの空、UFOの夏』を初めて読んだのは20歳を過ぎてからでした。

2000年代のオタク文化をより深く知るためにセカイ系作品を代表する『イリヤの空、UFOの夏』を読まなければならないという使命感が発端だったように思います。

大学のカードゲームサークルで出会った3学年上の先輩に全巻借りてすぐに読み終えました。

すぐに自分の本棚に置きたくなって新品を探しましたが2巻と3巻が見つかりません。未だに探しています。

隼人

情報があれば私のTwitterにご連絡ください。

隼人/名古屋OJA ベビースター
https://twitter.com/hayato190901

以来、UFOの日を迎える度、あるいは夏の終わりを感じるたびに読みたくなり、時には徹夜で読んでしまうお気に入りの作品となっています。

特に好きな章は第2巻に収録されている『正しい原チャリの盗み方・後編』です。

浅羽夕子の兄離れがドラマチックに描かれる章ですが、今改めて読むと、浅羽直之と同じく妹を持つ兄として人生の先輩らしい姿を妹に見せてやるという役割を私は果たしてやれなかったなと妹に申し訳なく思いました。

読み返す度に違った感想を持つので、やはり繰り返し読むべき作品です。

何がそんなにすごいのか。とにかく読みたくなる文章がすごい。

ずっと読んでいたくなりますし、何度でも読みたくなります。読めばわかります。

2023年6月24日時点では、カクヨムで最初の1章『第三種接近遭遇』が丸々読めるので読んでみてください。

隼人

私が最もお勧めするライトノベル作品です。

カクヨム:イリヤの空、UFOの夏
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885579795

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『イリヤの空、UFOの夏』とは?

タイトルイリヤの空、UFOの夏
著者秋山瑞人
イラスト駒都えーじ
巻数全4巻
出版社メディアワークス
レーベル電撃文庫
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【あらすじ】
夏休み最後の夜、学校のプールに忍び込んだ浅羽は、手首に銀色の球体を埋め込んだ不思議な少女「伊里野加奈」と出会う。彼女は逃れられない宿命と重大な任務を背負っていて――。ひと夏のボーイ・ミーツ・ガール。

引用:Amazon

『イリヤの空、UFOの夏』は、2001年10月~2003年8月に刊行された秋山瑞人によるライトノベルです。

主人公の浅羽直之が不思議な少女・伊里野加奈と出会い物語が始まります。セカイ系代表作品の1つ。

2023年6月24日現在、Kindle Unlimitedを使えば全巻読み放題です。

『イリヤの空、UFOの夏』は全6話でアニメ化されており、U-NEXTなどのVODサービスで配信されています。

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