PwCコンサルティングと東京ヴェルディクラブeスポーツチーム、eスポーツプロ選手の熟練技能をAIで分析・技術検証するプロジェクトを実施

~マルチモーダルAIを活用した科学的アプローチによる企業変革の支援を目指す~

PwCコンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役CEO:大竹 伸明、以下「PwCコンサルティング」)と、一般社団法人東京ヴェルディクラブ(東京都稲城市、理事長:森本 譲二、以下「東京ヴェルディクラブ」)は、eスポーツプロ選手の熟練した技能(匠の技)を、複数の情報を組み合わせたマルチモーダルAIを活用し分析したプロジェクトを実施しました。今後は技術検証結果を応用し、企業やオフィスワーカーが直面する課題解決に寄与できるよう、共同で取り組みます。

2016年に東京ヴェルティ株式会社がeスポーツ部門(以下、東京ヴェルディeスポーツ)を設立後、PwCコンサルティングは2019年から東京ヴェルディeスポーツに対して、PwCのデータ&アナリティクスチームが持つ独自の分析技術を活用し、高次な瞬発力や判断力が必要とされるeスポーツにおけるバイタルデータや試合結果などの分析・検証を行い、データに基づいたプレー改善やコンディション向上を支援してきました。このたびのプロジェクトでは、東京ヴェルディeスポーツに所属する選手の熟練技能の継承支援を目的に、格闘ゲーム時における「視覚」「表情」「キー操作」「感情」「試合結果」「選手へのヒアリング内容」という複数の情報を組み合わせた「マルチモーダルAI」を用いた技術検証を実施。これまでプロ選手(熟練技術者/匠)の暗黙知だったハイパフォーマンス時の状態を見える化し、選手育成や勝率向上やeスポーツ以外の領域での展開可能性を探りました。AI化に関しては、評価の観点から1試合の合計時間が短く、展開の早いゲームが適していたため、本プロジェクトでは東京ヴェルディeスポーツとともに共同で「世界一のプロeスポーツチームを作ろう!」というプロジェクトの運営を行っている名古屋OJA(所属:名古屋王者株式会社、愛知県名古屋市、代表取締役社長 片桐正大)の鬼木渉選手を「匠」として、データの収集に協力いただきました。

PwCコンサルティングと東京ヴェルディクラブは、本プロジェクトを通して得られた結果や知見を、eスポーツだけではなく、さまざまな領域の社会的課題解決に活用できると考えています。例えばオフィスワーカーに対しては、感情、環境音が業務に与える影響を整理し、従業員のメンタルケアや集中力向上に、またセールス活動においては成約時のカウンターパートの表情や視線と成約率の因果関係分析による成約率向上などへの応用も期待されます。また、新型コロナウイルス感染症拡大から2年が経過し定着してきたリモートワークといった新たな働き方がもたらすコミュニケーションの取りづらさといった課題に対しても、従来、オンラインやデジタル上で日常的にコミュニケーションを取り、チーム間の信頼関係を醸成していたeスポーツ選手のコミュニケーション術は、新たな示唆を提示できる可能性があると考えています。

そのため両社は、本プロジェクトを通じて得られた知見を活用し、まずは企業やオフィスワーカーが直面する課題解決を目指しリモート環境におけるチームワーク形成のノウハウ構築や、メンタルヘルスケアやヘルステックサービスの領域での活用に共同で取り組む予定です。

東京ヴェルディクラブ 東京ヴェルディeスポーツチームGM 片桐正大のコメント

スポーツビジネスマンの矜持として、社会課題解決に貢献していくべきであると強く考えています。なぜなら、プロスポーツは興行においても公共投資で建てられた施設をお借りすることが多いためです。eスポーツも同様で、選手たちも同じ目線の高さで取り組むことで、その使命感によって、自分自身の努力や頑張り以上の能力が出せるのではないかと考えております。また、選手だけでなくプロスポーツを運営する私どもとしても、PwCコンサルティングと共同で、さまざまな課題解決に向けて取り組むことで社会に貢献していきたいと考えています。

PwCコンサルティング合同会社 パートナー 三善心平のコメント

本プロジェクトは、PwCのPurpose(存在意義)である「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」を具現化したものです。AIを活用し、高技能者が暗黙的に行っている作業を定量化し集合知として次世代に継承、他の分野に応用することで、日本が抱える課題解決に寄与できればと考えています。まずはリモート環境下におけるチームワーク形成のノウハウを役立てることで、生産性向上やオフィスワーカーのスキル向上に貢献していきたいです。

 PwCコンサルティングと東京ヴェルディクラブは、これからもさまざまな領域への挑戦を積極的に進め、社会が直面する新たな課題の解決方法をいち早く導き出し、社会に貢献し続けていきます。

【ご参考:プロジェクトについて】

1. プロジェクト概要
熟練技術者(匠)の技術継承を先進的なAI技術を使って支援するプロジェクトです。

2. 熟練技能のAI化
視覚、表情、操作データをインプットにパフォーマンスとの関係を探り、eスポーツ のAI化を進めます。また、本AI化のプロセスは、他業種への展開も視野に入れています。

3. 分析結果
プレー中は真顔の状態が多いため、neutralやsad(真顔がsadに近い傾向)が多く検出されます。
絶対値では変化が分かりにくいため、勝敗に連動して変化する要素を探ります。(下図はイメージ)

4. 総合分析:決定木を使った多角的な分析
視線分析、感情分析、行動分析など多角的な要素を組み合わせ、どの要素が特に強く勝敗に影響するかを決定木分析(統計手法)にかけることで、定量的に把握することができます。

● 一般社団法人東京ヴェルディクラブについて

https://www.brand.verdy.co.jp/

東京ヴェルディは、総合型スポーツクラブを目指して様々な競技に参入してきました。今後ますます多様化していく社会において、『多様な人材の育成』、『スポーツを通じた様々なエンターテイメントの提供』という点で総合型クラブとしての役割を果たしていきます。また、多様な競技チームを運営し、育成・普及環境を充実させることで、子供たちにスポーツに触れる機会を提供し、将来の可能性を拡げていきます。

● PwCコンサルティング合同会社について

https://www.pwc.com/jp/consulting

PwCコンサルティング合同会社は、経営戦略の策定から実行まで総合的なコンサルティングサービスを提供しています。PwCグローバルネットワークと連携しながら、クライアントが直面する複雑で困難な経営課題の解決に取り組み、グローバル市場で競争力を高めることを支援します。

● PwC Japanグループについて

https://www.pwc.com/jp

PwC Japanグループは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社の総称です。各法人は独立した別法人として事業を行っています。

複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanグループでは、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、その他専門スタッフ約9,400人を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。